第18章~時間の概念(8)

「もちろん、Tさんのお母さんに対する気持ちが変わったことも起因しているとは思うの」と、ママは言った。

 

「”以心伝心”っていう言葉があるでしょう?

自分が好意を持っている相手は、向こうも自分に対して 好意を持っている、

 

自分が嫌いな相手は、向こうも同じ様に自分を嫌だなと 思ってたりするものだけど、

 

そういうのって、言葉にしなくても、何ていうのかな、”思い”って、伝わるんだよね」

 

だから、Tさんのお母さんに対する思いが変わると、それが波動で伝わって、

 

お母さんのTさんに対する態度が変わることは考えられる。

 

「でもね、それだけじゃないような気がするの。

 

まるで、お母さんは、Tさんのセッションの中に一緒に登場してたのかなと思えるくらいに、その日を境に急に変わり始めたんだよね」

 

ママには、なんだか、スカートの裾を両手に持って、ぱっと手を合わせて、

 

過去に戻り、そして、両手を広げて、再び「今」に戻ってきたかのように思えて仕方がない。

 

ああ、そうか!

 

つまり、手を合わせた瞬間に、Tさんとお母さんは時間を遡って、過去のその場面に実際に戻っていたかも、ってことだよね?

 

「うん。お母さんはTさんの言葉を聞いて、すごく癒されたんじゃないかと思うの。

 

”お母さんも寂しかったんだね”って、そんな風に自分の気持ちをわかってもらえたら、それだけで心がほどけるじゃない?」

 

ということは・・・・?