第18章~時間の概念(12)

このとき、ママが誘導してもらったのは、

「○○さんとの関わりが分かる過去世へ」だった。

○○さんと言うのは、今生において、ママが人間関係で葛藤した相手。

 

「あのね、豪華客船に乗っていたとき、乗り込んできた海賊のひとりが
その人だったの。そして、倉庫会社の経営者は、その人の関係者」

 

過去世を見ながら、ママは顕在意識で、

 

「この時も、この人達は自分を苦しめたんだ」と思ったんだって。

 

「そしたら、涙が止まらなくなって、すごく気分が悪くなったの」

 

今にして思えば、そのときの悲しみや苦しみを再体験していたのだと思う。

 

肉体は今のママなんだけど、「感情」だけがタイムスリップしているような感じかな。

 

残念なことに、この時のママも、セラピスト役の仲間も、初心者ゆえ、この感情を解放するすべを知らなかった。

 

だから、ママはつらい気持ちを再体験して、そのまま今に持ち越して覚醒してしまったのだ。

 

(と、思う)

 

それから、その過去世で、中間世へ行ったとき。

 

肉体を離れて、魂だけになったママは、

 

セラピストに、「この人生で学んだことや気づいたことは?」と言われ、またもや涙が止まらなくなった。

 

「後悔したの。せっかくの1回の人生を無駄にしてしまった、って」

 

ママがそのとき、何となく分かったのは、

「再び生まれてくる」のが、いかに貴重なチャンスなのかということ。

 

あの世へ行ったら、また簡単に生まれ変わってくるのだと思っていたママには
意外だったが、「生まれてくる」ことは、それこそ、福引で1等を当てるくらい、
とても恵まれたチャンスなのだ。

 

その、せっかくのチャンスを、何も成し得ないまま、わずか21歳で終えてしまったことをママは嘆き、深く後悔したのだった。