第18章~時間の概念(13)

そして、榊先生の教室で、突然、この過去世を思い出した。

 

そうだ! この過去世を書き換えてみよう。

「でね、実際の書き換えなんだけど、まずは同じ過去世に誘導してもらうの」

 

以前に見たのと同じ過去世に行けちゃうの?

 

「うん。それは大丈夫なんだよ。誘導で行けるの。

 

カクカクシカジカの過去世に行ってください、ってね。それでOK」

 

ママいわく、他に見る必要のある場面がない限り、潜在意識は

ちゃんとその過去世へ連れて行ってくれるのだという。

 

「そして、同じ過去世なんだけど、前回には見なかった、他の場面が出てきたりするの」

 

ママも、そうだった?

 

「うん、最初に出てきたのは、海の傍の、粗末な小屋」

 

ああ、お母さんと一緒に住んでいた小屋だね?

 

「そう。お母さんが亡くなった後みたいだった。

 

小屋の外で、砂浜に座って、ぼんやり海を眺めてるの。

 

それでね、その子の気持ちが伝わって来るんだけど、

悲しいとかじゃなくて・・・・なんだろう・・・・。
ひとりで生きていかなくちゃなあ、って何となく思っていて・・・・」

 

海がすごくきらきらして綺麗なのが印象的・・・・

 

「海が綺麗で悲しくなります・・・・」と、その子は言った。


「お母さんがいつも、町へ行って、ゆでたじゃがいもとかをもらってくるんだけど・・・

 

それをひとりで待ってる間も、いつもその小屋から海を見ていて・・・

 

海はいつも、きらきらきらきら、水面が輝いて綺麗で・・・・

 

お母さんは死んじゃったんだけど、でも、海は変わらずきらきらしてて・・・

 

なんかそれを見てると・・・なんか・・・泣けてくる・・・・」


海は変わらず、ただそこに在る。

 

自分が天涯孤独の身になっても、
海は何ら変わることなく、いつものように、きらきらと輝きながら、そこに存在している。